Aである条件でBとなる確率
$$P_A(B)=\frac{P(A\cap B)}{P(A)}$$
条件付き確率の例
サイコロ1個を投げたとき、出た目が4以上である条件で、その目が偶数である確率を求めよ。
問題文を見てみましょう。
サイコロ1個を投げたとき、出た目が4以上である条件で、その目が偶数である確率を求めよ。
第1の条件をみたしたうちの、第2の条件もみたすものの割合を求めるのが条件付き確率です。
3通りのうち2通り、つまりこうなります。
出た目が4以上である条件で、その目が偶数である確率は
$$\dfrac{2}{3}$$
サイコロを2個投げる。目の合計が6以下である条件で、目の積が4以下である条件付き確率を求めよ。
まず第1の条件と第1の条件を確認しておきましょう。
目の合計が6以下が第1の条件で、目の積が4以下が第2の条件ですね。
第1の条件をみたすのは何通りですか?
(1,1)(1,2)(1,3)(1,4)(1,5)
(2,1)(2,2)(2,3)(2,4)
(3,1)(3,2)(3,3)
(4,1)(4,2)
(5,1)
(1,1)(1,2)(1,3)(1,4)
(2,1)(2,2)(3,1)(4,1)
よって求める条件付き確率は、$$\dfrac{8}{15}$$
条件付き確率の定義(その1)
Aである条件でBである条件付き確率は
分母は、第1の条件Aをみたす場合の数 $n$(A)
分子は、さらにそのうちBである場合の数 $n($A$\cap$ B)
($n$は、number「個数」の意味です)
ですから条件付き確率の定義はこうです。
Aである条件でBとなる確率
$$P_A(B)=\frac{n(A\cap B)}{n(A)}$$
(もちろん、すべての場合が同様に確からしいことが条件です。)
条件付き確率の定義(その2)
例えば上の例題でいうと、場合の数を36で割って、
目の合計が6以下である確率は$\frac{15}{36}$
目の積が4以下である確率は$\frac{8}{36}$
$$\frac{\frac{8}{36}}{\frac{15}{36}}=\frac{8}{15}$$
条件付き確率のもう1つの定義はこうです。
Aである条件でBとなる確率
$$P_A(B)=\frac{P(A\cap B)}{P(A)}$$
(「P」は確率の意味です。)
確率型の定義の利用
A,B,2種類の袋がある。Aの袋には赤玉2個、白玉3個が、Bの袋には赤玉3個、白玉4個が入っている。A,Bの袋から無作為に一つの袋を選び玉を1個取り出したところ赤玉であった。選んだ袋がAであった確率を求めよ。
では確率を使った定義式で条件付き確率を求めてみましょうか。
まず、分母と分子が何になるかを考えましょう。
「第1の条件」「第2の条件」がそれぞれ何になるかです。
分母が「赤玉を取り出す」で…
分子は「Aから赤玉を取り出す」ですね!
$$\frac{Aから赤玉を取り出す確率}{(AからでもBからでもいいから)赤玉を取り出す確率}$$
分母: $\dfrac{1}{2}$×$\dfrac{2}{5}+\dfrac{1}{2}$×$\dfrac{3}{7}$
分子: $\dfrac{1}{2}$×$\dfrac{2}{5}$
$\dfrac{\dfrac{1}{2}×\dfrac{2}{5}}{\dfrac{1}{2}×\dfrac{2}{5}+\dfrac{1}{2}×\dfrac{3}{7}}$
$=\dfrac{14}{14+15}$
$=\dfrac{14}{29}$
確率の純度としての条件付き確率
さっきの例では、赤玉を取り出すにも可能性は大きく分けて2つあり、
①「Aから赤玉を出す」
②「Bから赤玉を出す」
のいずれかでした。
「赤玉を出す確率のうち、①であるものの割合(占有率)はどれだけか?」
というのが、上の問題の意味であったのです。
①の確率 $\dfrac{1}{2}$×$\dfrac{2}{5}=\dfrac{1}{5}$
②の確率 $\dfrac{1}{2}$×$\dfrac{3}{7}=\dfrac{3}{14}$
$\dfrac{①}{①+②}$
$=\dfrac{\dfrac{1}{5}}{\dfrac{1}{5}+\dfrac{3}{14}}$
$\dfrac{50}{50+150}$
だから、25%です!確かに考え方、似てます!
そういうことですか!