何か大きな整数があって、何で割り切れるかを調べないといけないことはしばしばあります。倍数の判定をする方法をまとめておきます。
倍数判定法
2の倍数、5の倍数
下一桁だけ見れば十分です。
下一桁が2の倍数なら全体も2の倍数。
下一桁が0か5なら全体は5の倍数。
3の倍数、9の倍数
例えば3桁の数で考えると、
10進法で$abc$とかける数、つまり$100a+10b+c$は、
$99a+9b+a+b+c$と変形できます。$99a+9b$は3の倍数なので、$a+b+c$が3の倍数なら全体も3の倍数です。
(合同式を使えば、$100a+10b+c\equiv a+b+c({\rm mod}\,3)$と書けます。)
9の倍数も同様に考えれば分かるでしょう。
4の倍数、8の倍数
100は4の倍数なので、4の倍数は下2桁を
1000は8の倍数なので、8の倍数は下3桁をみれば判定できます。
6の倍数
3の倍数でかつ2の倍数であるものが6の倍数ですから、
各桁を足して3の倍数、かつ、下一桁が偶数なら6の倍数です。
2の倍数 | 下1桁が2の倍数 |
---|---|
3の倍数 | 各桁の数を足して3の倍数 |
4の倍数 | 下2桁が4の倍数 |
5の倍数 | 下1桁が0か5 |
6の倍数 | 2の倍数 かつ 3の倍数 |
8の倍数 | 下3桁が8の倍数 |
9の倍数 | 各桁の数を足して9の倍数 |
参考 7の倍数
ほとんど使う機会はないですが、入試問題でテーマになることがありますので7の倍数についても触れておきます。
例えば3桁の数であれば合同式を使って、$100a+10b+c\equiv 2a+3b+c({\rm mod}\,7)$と書けることを使って判定します。
例えば462は2×4+3×6+2=28より、7の倍数です。
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合同式 速習講座合同式の定義から使い方、例題まで解説しています。...